ボクシングの歴史

ボクシングの歴史

ボクシングの起源に関しては、1万年前というものや紀元前4000年~同3000年前とするもの、そもそも握った拳で殴るという行為は、人類が二足歩行を始めてから既に会得していた攻撃手段だと言われている。

紀元前4000年ごろの古代エジプトの象形文字からも軍隊で使われていたのが判読されており、クレタ島の紀元前3000年ごろのエーゲ文明の遺跡からもボクシングの図が書かれた壷が発見されている。

遅くとも紀元前600年代の古代ギリシャで行われていたオリンピックにはボクシングの原型が見られるというから、この競技の歴史が極めて古いことは間違いない。

しかし、ローマが東西に分裂後の5世紀初頭、ローマ皇帝によってボクシング(当時の呼称は「ピュージリズム」)は禁止され、この

競技はのち1200年以上も封印されることとなる。

今日のボクシングに繋がる競技が復活したのは18世紀に入ってからのことだった。19世紀半ば(1867年)になると、反則の定義やラウンド制が整備された「クイーンズベリー・ルール」が採用されることとなる。

グローブを着用するなどルールに則って覇権を争う現代方式のボクシングが確立したのは、1892年のジョン・ローレンス・サリバン対ジェームス・コーベットの世界ヘビー級タイトルマッチといわれる。

これと前後して体重無差別で戦ってきた者たちがヘビー級、ライト級、ミドル級と分かれ、現在のように細分化された階級制を形作っていくことになるのである。